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そもそも「人新世」って 何?

◎地質年代区分のひとつ、「第四紀」に込められていた問題意識や論点設定から産まれた新語が「人新世」。地質学会が区分厳密化の過程で「第四紀」の呼称をフェードアウトさせる中、問題意識や論点設定の要素を取り出し、むしろ地質学会の外、環境学や人文社会系で沸騰ワードになりつつある。近時、経済思想史、哲学といった学問領域から再考の声があがり、環境問題と格差問題を通底する概念として「資本新世」の語も◎

この記事では前半を扱います。

ちなみに日本第四紀学会により、あるいはその主要メンバーにより、朝倉書店からは『第四紀学』が2003年に、『地球史が語る近未来の環境』が2007年に東京大学出版会から刊行されています。他方『人新世の「資本論」』の刊行が2020年。ちょうど日本では2007年、第四紀がGoole検索でピークをつけ、漸次低落した後を受け、人新世が2021年に俄然人々の注目を集めています。
・Google検索における、第四紀と人新世

人新世と第四紀 Googleトレンド

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●生物多様性とローカリゼーション

160408 PM

●ウイルスは生物か、無生物か 〜生命科学が解き明かした驚きのウイルス像 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48264
二項区分の発想はやめた方がいい。海と陸というまったく違った存在でさえ、その厳密な境界線というのは、そう簡単ではない。生物と無生物も同様で、その境界にあるもの、それが「ウイルス」。
それは「陸と海の境にある波打ち際のようで、波が押し寄せてくれば(宿主細胞に入れば)、海(生物)のように見えるし、波が引けば(宿主細胞から出れば)、そこは陸地(無生物)である」。

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