Tag Archives: 意味

●書籍は「本」の劣化版 「本」を再定義しよう

国際アンデルセン賞を受賞した『魔女の宅急便』の角野栄子さんが受賞スピーチで次のように語った。物語、言葉は「体験」とともにある、と。すなわち個々人の異なる、それまでの人生、生活環境、聴いた・読んだ時の「いま(あの時)」、それらとともある「体験」こそに「価値」がある、と。

「物語は、私が書いたものであっても、読んだ瞬間から、読んだ人の物語になっていく。(略)
 そして、その時、感銘を受けた言葉、その時の空気、その時の気持ち、想像力などが、一緒になって、その人の体のなかに重なるように入っていき、それが、その人の言葉の辞書になっていく。」

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フェアユース Google Book訴訟と |EdTechPedia

EdTechPedia

Google Book訴訟とフェアユース

2015年10月16日、ニューヨーク連邦高裁(連邦第二巡回区控訴裁判所)は、Googleの書籍全文検索サービス「グーグル・ブックス」がフェアユース(権利制限の一般規定)にあたるとのGoogleの主張を認める判断を下した。

Googleは直ちに表明書を公開、「このプロジェクトはデジタル時代の新しい図書カードのようなもの」と述べた。これに対し、米国図書館協会(American Library Association: ALA),米国大学・研究図書館協会(Association of College & Research Libraries: ACRL),北米研究図書館協会(Association of Research Libraries: ARL),電子フロンティア財団(Electronic Frontier Foundation: EFF)などは、それぞれ控訴裁判所の決定を歓迎する声明を発表している。 Continue reading

 

●いま、intelligent components technologyへシフトするICT

C:技術で/技術が/技術を(ICT:社会・法・制度論と技術文化論)

インテリジェント化が加速するICTの未来像に関する研究会 報告書(2015) 概要版 http://www.soumu.go.jp/main_content/000363711.pdf
「デジタルデータの無限共有、光化によるネットワークの高速化、クラウド化によるネットワークの最適化、並列計算による計算能力の向上、IoT 等が進展している。さらにグリッドコンピューティングの並列処理から進んで、ブラウザ同士が連結して計算する流れになってきており、ブラウザのアーキテクトでウェブの世界を作ることができるようになってきている」。
キーワード:インテリジェントICT/CPU、ストレージ 、通信ネットワークの能力の加速度的向上/人工知能の高度化/あらゆるものごとのデータ化/インターネットのグローバル化/分散処理の進展/人間(の脳)と人工知能等との連携、意識の通信。
(本文 http://bit.ly/1GXveAP

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●編集者の必須技能 Web標準技術、モバイル、クラウド、アプリ世界とGoogle検索世界

A:<メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ

●デジタルの力で紙の書籍を売り伸ばす米国の出版社 http://www.slideshare.net/JEPAslide/jepa-20151109-54908954
(後半が重要)メタデータの重要性を力説。そしてもうひとつ、SNSを活用した「本との出会い」=NetGalley



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●ヒューマンリーダブル(人が理解できること)とマシンリーダブル(機械が理解できること)

「郵便場馬車をいくつ並べようが、そこから鉄道は生まれない」。

シューペンターの言葉だ。彼が指したと同じ現象、根本的な変化が21世紀の現在起きている。日本では産業界の人間より、法学界の人間のほうで事態の深刻さに自覚的なようだが。

C:技術で/技術が/技術を(ICT:社会・法・制度論と技術文化論)

●次世代Webはブラウザの外にある : could http://www.yasuhisa.com/could/article/nextwebconf-2015/
ヒューマンリーダブル(人が理解できること)とマシンリーダブル(機械が理解できること)は密接な関係にある。片方だけでは Web アクセシビリティの実現は難しい。これだけでも困難な課題なのに加えて近時、マルチデバイス、つれてマルチパスの問題が出てきた。PCからスマホへ、そしてそこではアプリだ、情報にアクセスするパスが、という問題。
課題解決の鍵は JavaScriptにある。なぜなら、 JavaScriptはWeb ブラウザで描画・動作させるための技術群、HTML, JCSS のような Web 技術の一員であると同時に、IoT 、 デスクトップ、アプリ と言った、 Web ブラウザの外への広がりの一要素でもあるから。
このとき重要なのが、特定の企業によって作られたプラットフォームに依存しない、「オープンな Web」という概念。


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●「マイクロ・モーメント」をめぐる競争 それは日々の生活シーンの意思決定構造を変えていく

B:暮らしと職場の風景を変えていく(個人の意思決定と情報社会)

●マーケターなら知っておくべき「マイクロ・モーメント」とは? http://news.livedoor.com/article/detail/10423122/
マイクロモーメントを動画マーケティングに活かす方法を解説した記事。
「Micro-Moments」とは、「何かをしたい」という意図が生じたとき、すぐに目の前にあるデバイスを使って調べる・買うといった行動を起こす瞬間のこと。
スマートフォンの普及により、消費者が「何かをしたい」という意図を実現する手段が増え、マーケターが消費者の「意図」に触れる瞬間も増えている。マーケッターが「Micro-Moments」を活用するためには、モバイルの活用がカギとなる。

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「知識カード」と5百年前のページネーション

1.「ページ番号」を付した書物の誕生

1452年から55年にかけてドイツのマインツでグーテンベルクが『42行聖書』を印刷した。しかし『42行聖書』に、ページ番号はなかった。
ほぼその五十年後、イタリアのベネティアでページ番号を付与した本がはじめて世に出される。この後書物は、ページネーションを「知の生態系」の基本単位にして成長を続けていくことになる。

ページネーションの工夫で書物には連続性が保障され、飛ばし読みや、気になる箇所の再読が容易になり、知の流通・生成に際し特定「箇所」を指し示すツールとなり、知識の普及と深化に寄与した。

この過程で書物は、「完結性(=クローズ性)」と「階層性(=構造化)」を極める500年を走り抜けた。

 

2.『42行聖書』は意味に番号を振っていた

それでは「聖書」はどうやって特定箇所を指し示し、説教、宣教、布教をなそうとしていのたか。識字率の低い環境では口承が基本で、そこでは章番号と節番号が使用された。聖書の特定の「意味」を、章番号と節番号で指し示すことで、「知」の流通と生成を実現した。

だがページに番号を振るやり方が隆盛を極め、学問の興隆に寄与する一方で、意味に番号を振るやり方は一旦歴史の後景へ姿を隠した。

3.フォクソノミー

21世紀、意味に番号を振るやり方が復活する。章番号と節番号でなく、タグを使うというアイデアではあったが。それはフォクソノミーという手法で、意味を「知の生態系」の基本単位にする道を開いた。

フォクソノミーは別名、Social Tagging、Collaborative Tagginと呼ばれる手法で、folk(民衆)とtaxonomy(分類法)からの造語。特定のキーワードが一つの情報に付与されることで、しかも複数の人による複数のキーワード(タグ)が許容されることで、一つの情報が検索を行う要素そのものになると同時に、その一つの情報に対する多様な意味づけ、複数のコンテキストからの参照を可能にする。

(関連図書:『ページと力』 鈴木一誌、『インターネットはいかに知の秩序を変えるか? 』 デビッド・ワインバーガー)

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「詩想誌」と「知識カード」 

「知識カード」と5百年前のページネーション

「知識カード」と5万年前の人類の知恵  

 

●新MacBookは、「選びにくい機種」? 第二のネットブック?

B:暮らしと職場の風景を変えていく(個人の意思決定と情報社会)

●新MacBookは、「選びにくい機種」だった http://toyokeizai.net/articles/-/62988

iPhoneやApple Watchの保有が前提なのか? いずれにせよ、テクノロジーブランドから、ややラグジュアリー寄りのライフスタイルブランドへと変化しようとしている、アップル。

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