Tag Archives: 山極寿一

Evolution of the Human Sociality

「社会」の学としての霊長類学

『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)』(上)「社会」の学としての霊長類学

■上巻のメッセージ

霊長類は熱帯雨林の住人であり、熱帯雨林の生態系の一部として生存していた。ところがおよそ一千五百万年前におこった気候変動により熱帯雨林の急激な縮退が起き、樹上生活者たる霊長類にとって生存環境の過密化という問題に直面した。

霊長類の中で、この問題の解としてニッチのすみわけという手法を採用したゴリラとチンパンジーは熱帯雨林に残るという選択肢を選ぶことができた。他方、サバンナに進出するという解を選んだものもいた。

彼らの中で、その後5百万年~7百万年前のさらなる寒冷化・乾燥化の中で独自の戦略を獲得し、完全に熱帯雨林と決別したものこそ、我々の祖先、ヒト、ホモサピエンスである。「社会的知性」の進化を携えながら、ここに人類の冒険は始まったのだContinue reading

 
Evolution of the Human Sociality

『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)』

★『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)』とは:

ヒト科の中で唯一生き残った種、私たちホモサピエンス。生き残りの秘密は「社会的知性」にあった。この人類の進化の冒険を俯瞰し人類の未来社会への示唆を探る、「ゴリラの国の留学生」、山極寿一(第二十六代京都大学総長)からのメッセージ。本郷峻 (京都大学霊長類研究所 研究員)との共著。
MOOCのひとつEDXの講座、「Evolution of the Human Sociality」の副読本。 Continue reading

 

ビッグデータによる学習解析研究の意義 【セミナー備忘録】

(個人用のメモです。議事録ではありません)

□ 「学習ビッグデータ分析(LA:Learning Analytics)最前線」 - グローバルな最新情報と学習理論からの考察 - http://www.asuka-academy.com/seminar/20150729.html

■「ビッグデータによる学習解析研究の意義 - 学習理論・教材開発論の観点から」
(講師:放送大学教授 山田恒夫先生)

◎全容は下記動画で確認できます。ここでは個人的に面白いと感じた3点をメモしておきます。
YouTube https://www.youtube.com/watch?v=1aHEgmzxHvo

1.明治二十年問題とe-ラーニング・システム

インターネットを活用した遠隔教育、あるいはe-ラーニングの活動とこれまでの実績が、「明治20年問題」同様の変革の時期に来ている、との指摘があった。つまり、電子教科書がいまやプラットフォームを目指している。それゆえ、LMSやMOODLEは今後電子教科書にとって代わられる可能性がある、というのだ。

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drei schüler mit laptop im klassenzimmer

●アインシュタイン以上のIQの少年 「大切なのは学びじゃない」

D:学習・教育のデジタル化と変容する知の体系

●アインシュタイン以上のIQを持つ、自閉症の少年のスピーチ。「大切なのは学びじゃない」 http://tabi-labo.com/138951/jacob-barnett/
「ジョンソン、ニュートン、アインシュタイン。今日の話に登場した人たちは、天才なのでしょうか? 彼らは特別だったのでしょうか? 天才だったから、歴史に残る発見をしたのでしょうか? 違います。彼らのしたことは学ぶことを、考えることや創造することに変えたのです」。

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「知識カード」と5万年前の人類の知恵

1.分散型の知恵

狩猟社会が近年の研究で分散型の社会構造を維持し、平等を実現しながら豊かな社会であった可能性が指摘されている。

一方階層型社会構造は資本主義と国民国家、そして民主主義の三位一体のバランスの中で20世紀、いったん念願の自由と平等、そして豊かさを実現したかに見えた。しかし最後の四半世紀あたりから誰の目にも、その矛盾が露呈、中央集権的発想で解決が困難な問題が続出している。

狩猟社会の時代、人々は階層的な構造が紛争や不安定の要因となると考えていたようだ。とするなら、分散型社会構造の持つ知恵で、私たち21世紀社会の閉塞感を打破する経路が拓かれるのかもしれない。そしてカード化は、本を分散型へシフトする工夫のひとつだ。

2.コラボレーションから言葉が生まれた

言葉の登場以前、人間は脳の中に3つのモジュールを持っていた。3つのモジュールは「博物的知能」、「技術的知能」、「社会的知能」で、それぞれ独立して物事を認識し、問題の解決にあたっていた。

およそ20万年前、比喩の機能がこの3つをつなぎコラボレーションさせた時、言葉が生まれ、新しい概念や技術を生み出し、人類は環境の変化に適応することができるようになった。

3.カード型メディアで知識のコラボレーションを目指す

ページを単位にした、現在の知の生態系に分散型の構造を接ぎ木する。そのために「詩想誌(知識カード)」は構想された。

世界を平等な場所に変革するのに、もっとも重要な力を持つのはネット上のコラボレーション

まずカード化された新しい本、「詩想誌」はクローズな従来型の本同志を接続させる。

次に「棚の力」に替えて「詩想誌」は、異界の知同士を引き合わせる、セレンディピティを演出したい。この仕掛けで、多様性と複雑性を増す現代社会の諸問題を解決するのに、専門知、技術知、生活知がメッシュ構造をもった「知の生態系」上でコラボし、「知の創造的爆発」を引き起こすだろう。そのためにはカードが、オープンな機構に格納され、ネット上の住人となる必要がある。
→「クローズとオープンの入れ子構造」が課題。

(関連図書:『帝国の構造』 柄谷行人、『家族進化論』 山極寿一、『フラット化する世界』 トーマス・D・フリードマン)

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詩想誌 3

 


「詩想誌」と「知識カード」

「知識カード」と5百年前のページネーション

「知識カード」と5万年前の人類の知恵 

 
Group of People Holding Knowledge

●イタリアの最新「生物多様性植物園」

E:tips 他(原則コメントは付さず、クリッピングだけしています)

●イタリアの最新「生物多様性植物園」:建築、iBeacon、テクノロジーで対話する仕組み http://wired.jp/2014/11/02/technology-on-biodiversity/

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