Tag Archives: 大学図書館

オープンアクセスのパラドックス 【セミナー備忘録】(4)

(4)出版社による調略

ハイブリッドというトロイの木馬

ところがこの難問を梃に、むしろ商業出版社は「オープンアクセス」運動を逆手にとる戦略に打って出た。「障壁なきアクセスのうち、アクセス可能性、アクセスの対象を広げることについてはお手伝いしましょう。ただ商業出版なんですから、有償の点はご容赦くださいね」、といいながら。

掲載料(Article Processing Charge:APC)を払って論文掲載を申し出る方法でも論文を受け付けましょう。その論文を従来型モデルの論文と同居、混載させます。そりゃあ、権威あるジャーナルに載ることで学者、研究者として箔もつきますし、引用されやすくなりますからね。この新しいジャーナルはハイブリッドジャーナルと呼びましょう」。 Continue reading

 

オープンアクセスのパラドックス 【セミナー備忘録】(2)

(2)デジタル化はオープン化の入り口(のハズだった?)

品質決定と価格決定の分離

現在の学術コミュニティを支える学術専門雑誌のルーツとされるものは、17世紀に始まったとされている。紙に刷り、物流を最適化することで、情報と知識の流通の最大化、知のエコシステム構築を図ってきた。

そもそも学問は先人の業績の上に、新発見、新知見を加えることで進んできた。ならばできるだけ多くの先人の業績にアクセスできることが、新発見、新知見の付加をより強化し、より加速させるだろう。 Continue reading

 

大学図書館と公共図書館 計数と利用状況

 大学図書館の計数と利用状況

 

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①学生、教職員は平均して年に6.4冊の貸出を受けている。
②6.4冊の貸出を受けるのに、図書館を平均2回利用した。
③蔵書は一年間に、平均約十冊に一冊の割合で利用されている。
(ただし、同じ本が何回も借りられているケースがありうるので、点数ベース、ユニークな本の総数に対して9.5%の割合で利用されているわけではない)
これは大学図書館が「価値論」の立場から選書、蔵書している結果であると考えられる。

ちなみに、大学図書館向け電子書籍閲覧サービスのひとつ、「ネットライブラリー」での販売良好書は下記の通りで、シリーズものとレファレンス系コンテンツを図書館は購入している。(出典:『電子図書館・電子書籍貸出サービス』)

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 公共図書館の計数と利用状況

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①住民の中で登録した人は平均して年に12.6冊の貸出を受けている。
②蔵書は一年間に、平均1.64回利用されている。
(ただし、同じ本が何回も借りられているケースがありうるので、すべての本が年に1.64回利用されているわけではない)
③特に市区立、町村立の図書館は「要求論」の立場から選書、蔵書した結果が表れている。
④都道府県立の図書館は大学図書館と市区立図書館と、両方の性格を併せ持つ立場にいると推定される。

 


◇関連クリップ

●日本の図書館統計  大学図書館 (2014集計) http://bit.ly/1Gmsbwx

●日本の図書館統計  公共図書館 (2014集計) http://bit.ly/1O4eZlD

●LibrariE(ライブラリエ)JDLS日本電子図書館サービスが提供する電子図書館の新しいモデル【セミナー備忘録】(番外編) http://society-zero.com/chienotane/archives/630
「価値論」と「要求論」について。


 

 

公共図書館に電子書籍がふさわしい理由

LibrariE(ライブラリエ)JDLS日本電子図書館サービスが提供する電子図書館の新しいモデル【セミナー備忘録】(下)

4.公共図書館の電子書籍や電子図書館に対するニーズ

もう一度、JEPA電子図書館委員会の総括を振り返る。 Continue reading

 

日本の電子図書館の活用状況・普及の程度

LibrariE(ライブラリエ)JDLS日本電子図書館サービスが提供する電子図書館の新しいモデル【セミナー備忘録】(中)

2.公共図書館の位置づけ・現状

あらためて市場の状況を整理してみよう。まずは相対比較の意味で他の図書館とともに市場のサイズ’(館数)を見てみる。 Continue reading