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米国電子出版動向 2015 (2)隆盛が続く米国の自己出版 【セミナー備忘録】

(2)隆盛が続く米国の自己出版

ロマンス、ファンタジーは自己出版から

コミックが日本の電子書籍市場の支え手であるように、米国では自己出版がプレゼンスを確固たるものにし、電子書籍市場を活性化させている。

現にBEA(Book Expo America)2015には、大別し て次の5つのカンファレンスがあるが、自己出版はその中のひとつ、独立のカンファレンスとして運営、展開されている。

・BEAコンファレンス
・IDPF Digital Bookコンファレンス
・BISGコンファレンス
・ブロガーコンファレンス
・uPublishUコンファレンス

五番目がそれに該当するが、このカンファレンスは2012年まで「DIY著者カンファレンス」とネーミングされていた。

その「uPublishUコンファレンス 」のスポンサーに名を連ねるのは下記の企業群。

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「読む」世界の動静

本を「買う」か、については、悲観論は必ずしも正しくない、ということを林智彦氏が解明している。
●日本は電子書籍の「後進国」なのか?--米国との差を「刊行点数」から推定 http://japan.cnet.com/sp/t_hayashi/35064650/

では、買った本は読まれているか。「買う」と「読む」は当然違う。個人が買って、「積読」もあるし、図書館が買って、「読む」を増強してくれることもある。

「読む」はどうなっているのか。先日の「平成26年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」のデータを分解してみた。
(10代と60代ははずしてあります)

当然カテゴリーを細分化するほど、数値は統計としての有用性が揺れる。そのゾーンの人数規模や、個性に左右されてしまうが、一応単純に「行為者率」とその行為者がどのくらいの時間を費やしているか、つまり「行為時間」、このふたつを表にしてみた。

「読む」は、

・本で漸減しているのはやはりその通りだ。
・誤差の範囲かもしれないが、電子書籍は微増(30代のコミック電子本?)
・「読む」は「ブログ・Webサイト」そして「ソーシャル・メディア」が活発化している。
・このネット系の中で、本に比べはるかに高位ながら、「ブログ・Web」の低減傾向が始まっている。

「読む」時間全体を侵食するのが、

・動画を「見る」
・ゲームを「する」。

特に「ゲーム」が全年齢階層でどんどん浸透しているのが印象的。決して小中高校生だけの現象ではなさそう。

とりあえず。

情報行動 まとめ 上 行為者率と行為時間 平成24年と26年http://society-zero.com/chienotane/wp-content/uploads/2015/06/情報行動 まとめ 上 行為者率と行為時間 平成24年と26年-159x300.jpg 159w, http://society-zero.com/chienotane/wp-content/uploads/2015/06/情報行動 まとめ 上 行為者率と行為時間 平成24年と26年-53x100.jpg 53w, http://society-zero.com/chienotane/wp-content/uploads/2015/06/情報行動 まとめ 上 行為者率と行為時間 平成24年と26年.jpg 554w" sizes="(max-width: 543px) 100vw, 543px" />

情報行動 まとめ 下 行為者率と行為時間 平成24年と26年http://society-zero.com/chienotane/wp-content/uploads/2015/06/情報行動 まとめ 下 行為者率と行為時間 平成24年と26年-159x300.jpg 159w, http://society-zero.com/chienotane/wp-content/uploads/2015/06/情報行動 まとめ 下 行為者率と行為時間 平成24年と26年.jpg 554w" sizes="(max-width: 543px) 100vw, 543px" />

 

秋は「読書率」のニュースが飛び交う。しかしこの手の「読書率」指標には欠点がある。たとえば10年前に10冊読んだ人、その同じ人が今年になって1冊になってしまった状況を反映しない。等しく1カウントにされるからだ。
日本人の読書行為のリアル(含む電子書籍)を示すのはむしろこちらのデータだろう。

そしてこのデータからわかること。それは、スマホ経由のネット閲覧、それもSNSと連動するあるいは親和性のある、メディアの開発無しに、活字系コンテンツの「読む」復権はありえない。


◇関連クリップ

●日本人の情報活動 行為と評価がまるで違うのはなぜ? http://society-zero.com/chienotane/archives/1614
確実なモバイルの浸透、PCの利用率の低下。同時に特に女性のTV視聴行動の底堅さも。また平成24年の時点で、新聞パイプとテキスト系サイトパイプとでは、そこを通る情報流量の規模は、新聞対サイトで、「3:5」。それはさらに平成26年、情報流量の規模、新聞対サイトで、「3:9」に拡大。
http://bit.ly/1f9GzR7

●平成26年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査<概要> http://www.soumu.go.jp/main_content/000357569.pdf
スマホが「標準」に=若者だけでなく、40代も7割超、50代も半数近くに(幅広い年代で利用が進む)。その過程で、メールよりチャット、テキストより動画、というのが若い層の顕著な傾向に。
(ポイント: http://bit.ly/1FHHb6X  詳細: http://bit.ly/1MmmuBA

 

 

日本人の情報活動 行為と評価がまるで違うのはなぜ?

総務省情報通信政策研究所が、「平成26年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」を5月19日に発表。平成24年から継続的に実施されており、今回が3回目。

日本人の情報活動の現在がわかる貴重な調査資料。そのポイントとまとめをお届け。
(文章中、「○○%から○○%へ」の場合は平成24年から26年への変化の意味、です。)

読み進むうえでひとつ、留意点。

「全体の傾向(平均値)」と「その行為の(絶対)時間」とを区別する、という視点が重要。

たとえば、全体の中で新聞を読んでいる人の割合とその推移・傾向を表す指標、「新聞行為者率」とは、読む人(新聞行為者)と読まない人とを合計した数字に対する、読む人(新聞行為者)の割合を示している。

その比率(%)と、行為者の読書(絶対)時間とは相関などしない、ということ。当たり前ですが。

たとえば、平成24年の新聞行為者率40.0%に対し、テキスト系サイト行為者率は34.0%。新聞の方が上。ところが新聞を読む人に「平日何分新聞を読んでますか」と問うて、それに対する回答が38.7分なのに対して、テキスト系サイトを閲覧している人の閲覧時間は74.7分。倍以上の時間、テキスト系サイトのコンテンツを読んでいることになる。

 

日本社会の中で、情報活動において何が起きているのか。

「なんだ4割の存在感で新聞が読まれている、日本社会での情報流通のパイプとして、新聞は大きなポジションを維持しているな」、と判断するのは早計。

少なくとも、平成24年の時点で、新聞パイプとテキスト系サイトパイプとでは、そこを通る情報流量の規模は、新聞対サイトで、「3:5」であった(40.0 × 38.7 =1548 / 34.0 × 74.7 =2539)。行為者の割合では新聞が上だが、情報流量ではサイトの方がはるかに上。それはさらに平成26年、情報流量の規模、新聞対サイトで、「3:9」に拡大しているという事実を見落とさないようにしたい。

 

このことをこの調査報告書では、「平均利用時間」という指標で表現しようとしている。この指標で上述、メディア同士の相対的な関係は表現できるが、その一方で、「その行為の(絶対)時間」が隠れてしまう。たとえば平成26年のテキスト系サイトの閲覧の「平均利用時間」は「37.3分」と表示されてしまう。

「なんだネット、ネットって言ってるけど、平日に閲覧している時間はたったの37.3分じゃないか」と誤解してしまう。

だがこの「37.3分」は、テキスト系サイトを閲覧しない、つまり「0分」も含んだ「平均値」であり、閲覧している人が「85.1分」も読みふけっていることが隠れてしまうがゆえの誤解。注意したい。
(参照:2.クラウドとモバイルが日本人の生活シーンを変えた
テキスト系メディアの比較(新聞/書籍・雑誌/テキスト系サイト/DL済み電子書籍・雑誌等) )

 

1.「隙間時間」と「ながら視聴」で、新しい「時間」を産みだしたのがスマホの功績

実は自宅で、PCからスマホへのシフトが起きている

・隙間時間は、新たにスマホが創出した時間。
・家庭でのネット閲覧がPCからスマホへ移動した。(PC:20.9分から14.3分へ/スマホ:25.2分から33.3分へ)。

・これを年齢別にみると、移動中、自宅ともに、圧倒的に10代、20代のモバイからのネット利用が活発。
平成26年 情報通信メディアの どこで? 29http://society-zero.com/chienotane/wp-content/uploads/2015/06/平成26年-情報通信メディアの どこで?-29-300x208.jpg 300w, http://society-zero.com/chienotane/wp-content/uploads/2015/06/平成26年-情報通信メディアの どこで?-29-100x69.jpg 100w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" />

ながら視聴

・平日、テレビ視聴のピークは21時台(44.2%)。その時の「ながら視聴(テレビを見ながら情報端末を閲覧)」は23.4%。
平成26年 情報通信メディアの ながら視聴 11http://society-zero.com/chienotane/wp-content/uploads/2015/06/平成26年-情報通信メディアの ながら視聴-11-300x208.jpg 300w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" />

2.クラウドとモバイルが日本人の生活シーンを変えた

テキスト系メディアの比較(新聞/書籍・雑誌/テキスト系サイト/DL済み電子書籍・雑誌等)

・全体の傾向(平均値)として新聞の凋落とサイトの上昇。
・その、行為者の読書(絶対)時間も、新聞:38.7分から35.3分/平日へ。ネットは74.7分から85.1分/平日へ。
テキスト系メディア比較 平成26年 情報通信メディアの 18

コミュニケーション系メディアの比較(携帯通話/固定通話/ネット通話/ソーシャル・メディア/メール)

・ソーシャル・メディアの浸透、増加。
・メールはなお高い水準にあるとはいえ、傾向として減衰。10代と20代では、すでにメールとソーシャルの利用時間が逆転。
・行為者の行為(絶対)時間は、ネット通話が低落(87.2分から59.8分/日へ)、ソーシャル・メディアが漸増(66.6分から70.9分/日へ)。
平成26年 情報通信メディアの コミュニケーション系メディア比較 19http://society-zero.com/chienotane/wp-content/uploads/2015/06/平成26年-情報通信メディアの コミュニケーション系メディア比較-19-300x208.jpg 300w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" />

3.いまどき日本人に欠かせないネット生活

機器ごとのネット利用時間

・モバイルは平均利用時間、行為者率とも増加。
・PCは逆に減少。
・タブレットからの、テレビからのネット利用は少数派。
平成26年 情報通信メディアの モバイル系躍進 行為者率と利用時間 21http://society-zero.com/chienotane/wp-content/uploads/2015/06/平成26年-情報通信メディアの モバイル系躍進 行為者率と利用時間-21-300x208.jpg 300w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" />

年齢別機器別ネット利用状況

・10、20代は圧倒的にモバイルから。
・40、50代はモバイルとPCが拮抗。
平成26年 情報通信メディアの モバイルの利用時間 22http://society-zero.com/chienotane/wp-content/uploads/2015/06/平成26年-情報通信メディアの モバイルの利用時間 22-300x208.jpg 300w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" />

4.この変化を演出したのがスマホシフト

フィーチャーフォンからスマホへのシフト鮮明。

・利用者の構成比、その行為者の行為時間、ともにスマホが凌駕する勢い止まらず。
平成26年 情報通信メディアの フィーチャーホンからスマホへ  24http://society-zero.com/chienotane/wp-content/uploads/2015/06/平成26年-情報通信メディアの フィーチャーホンからスマホへ -24-300x208.jpg 300w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" />

では、スマホで何をしているのか、経年推移

・メールが大幅減。
・ブログやWebサイト閲覧は漸減。
・その一方で、ソーシャル・メディアが増加、ゲームが大躍進。
・ただ絶対レベル(行為時間)は平成26年で、ソーシャル・メディア(28.0分)、メール(18.7分)、ブログ、Webサイト閲覧(14.8分)、ゲーム(13.7分)の順番。
平成26年 情報通信メディアの スマホで何してる? 26http://society-zero.com/chienotane/wp-content/uploads/2015/06/平成26年-情報通信メディアの スマホで何してる?-26-300x208.jpg 300w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" />

利用率で改めて概観すると、

全世代のスマホ利用率(52.8%)が、平成26年とうとうフィーチャーフォン(51.0%)を上回ったことになる。
・この変化に貢献したのは、40代から50代のスマホシフト。
・スマホを保有し、自宅に固定ネット回線があるもののうち、7割は家庭で無線経由、スマホでネット閲覧。
平成26年 情報通信メディアの スマホへのシフト 逆転 30http://society-zero.com/chienotane/wp-content/uploads/2015/06/平成26年-情報通信メディアの スマホへのシフト 逆転 30-300x208.jpg 300w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" />

5.ソーシャル・メディアの利用動向

・能動的に「書き込む・投稿する」ことでLINE、Facebook、twitterの利用活発、そして同時にYoutubeの利用が高い。また多くのサービスで20代女性の利用が活発。

Google+の利用率が全年代でそれなりにあるのが意外。
平成26年 情報通信メディアの ソーシャルメディア 32http://society-zero.com/chienotane/wp-content/uploads/2015/06/平成26年-情報通信メディアの ソーシャルメディア-32-300x208.jpg 300w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" />

6.しかし日本人は結局のところテレビ人間で、情報源、娯楽、ともにテレビを重視

平成26年 情報通信メディアの テレビを重視 38

7.似た現象で、結局のところ、「信頼性」で新聞を頼りにしている日本人

平成26年 情報通信メディアの 新聞を頼りにしている 39http://society-zero.com/chienotane/wp-content/uploads/2015/06/平成26年-情報通信メディアの 新聞を頼りにしている-39-300x208.jpg 300w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" />


◇関連クリップ
●平成26年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査<概要> http://www.soumu.go.jp/main_content/000357569.pdf
スマホが「標準」に=若者だけでなく、40代も7割超、50代も半数近くに(幅広い年代で利用が進む)。その過程で、メールよりチャット、テキストより動画、というのが若い層の顕著な傾向に。(ポイント: http://bit.ly/1FHHb6X  詳細: http://bit.ly/1MmmuBA ) 

 

●「BookWeb Pro」がKinoppyと連携、公費による決済

D:<学習・教育のデジタル化>と<脳と身体の生態史観>

●法人向けオンラインストア「BookWeb Pro」がKinoppyと連携、公費による決済が可能に https://www.kinokuniya.co.jp/c/company/pressrelease/20150120140021.html

Kinoppyで配信している電子書籍を公費対応の請求書による決済で購入可能とした。大学の研究室が本を買うとき、「公費」でという形態が当たり前。だからこれは、国内学術書の電子書籍化を出版各社に促すための、有力ツールともなる事件。

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●ドローンを応用した離島間を結ぶ海上軽貨物輸送「空飛ぶカモメの宅配便」

150130 PM

┃Post Modern あるいは再編成されるLife(生活/生命/人生)
環境、ケア、家族、地域、仕事、消費、教育、社会保障、時間など

●ドローンを応用した離島間を結ぶ海上軽貨物輸送「空飛ぶカモメの宅配便」 http://yousakana.jp/?p=28055

既存の経済構造を「破壊」するのではなく、イノベーションが、社会ニーズを満たしつつ、事業として成功を納める道がきっとある。

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