Category Archives: <メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ

日本人の情報行動の変化と<本>の未来

2018年7月総務省は恒例の「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」平成28年版を公表した。調査は2014年から始まっており、5年分のデータが揃ったということで、「過去5年間の経年分析」という特集が組まれたのが今回の特徴。

この調査は人口構成に応じたサンプリングを施し、その時の日本人全体の平均的な情報行動の様子を、「平均利用時間」で浮き彫りにする調査。しかも同時に、「行為者率」と「行為者平均時間」のデータが公開される。

「平均利用時間」=(「行為者数」 × 「行為者平均時間」) ÷ サンプル総数 Continue reading

 

●どちらの改革が先? 本を作る仕掛け 本を流通させる仕掛け

┃Networks あるいは知のパラダイムシフト
ICT、意思決定、コミュニケーション、学び、意味と構造化など

A:<メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ

<出版のデジタル化>、つまり「複製」から「公衆送信」へと、出版業界の構造が変わった。

世界は「ポータブルなウェブの出版物」へ向かい動き始めている。なぜなら、「本がウェブの一級市民であるべきと考えているからだ」。 Continue reading

 

●AIが乗り出すフェイク対応、AIが仕切る二ユースの流れ

┃Networks あるいは知のパラダイムシフト
ICT、意思決定、コミュニケーション、学び、意味と構造化など

A:<メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ

海外では、政治との接点で、また日本ではエンタメ系まとめサイトやECサイトでの問題として注目が集まっている、「フェイクニュース」問題。

「フェイクニュース」の伝搬がネット世界のSNSと連動していることから、問題への理念的「解」を実装、具体化するにはICT技術の活用が不可欠。

だが、そのネット世界での記事の流通経路にはもともと、技術による偏向(アルゴリズムにより左右される要素)があるうえ、ジャーナリズム世界と異なるコンテキスト、たとえば、「ショッピングサイトは、お店に対して広告を掲載する場所を提供しているものだ。サイト自体が広告のかたまり、電子カタログみたいなものだと考えている。利用者は、最初から全てが広告だと分かって使っているはずだ(ヤフー執行役員)」といった発想が底流にある。 Continue reading

 

●20世紀マインドから21世紀マインドへ

170616 PS/A
┃Networks あるいは知のパラダイムシフト
ICT、意思決定、コミュニケーション、学び、意味と構造化など

A:<メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ

トーハンの業績分析を読むと今の出版業界の苦境がわかる。特に雑誌の下落がはなはだしい。「業量が減少する中で人件費等のコストは上昇し、出版輸送の維持は喫緊の課題」だ。

ただこの苦境から脱出する方向性は案外、本の外の世界にヒントがあるかもしれない。

日本と中国を行き来する中国人には日本社会が20世紀をまだ疾走していると感じている。20世紀マインドから21世紀マインドへのシフトがなされていないのが苦境の原因かもしれない。 Continue reading

 

●「映像や音声がないというのは、本の機能であり、欠陥ではない」※

(※出典:Richard Nash 『What is the Business of Literature』)

●本はまだ死んでいない―、ウェブメディアが出版業をはじめた理由 http://jp.techcrunch.com/2017/04/13/20170410book-publishing-in-the-digital-age/
「VRデバイスが、ユーザーの脳を包みこんで別の世界を映し出す一方、本は読者の脳を働かせ、彼らと本の創造的なやりとりを通して、違う世界を映し出している」。つまり、「映像や音声がないというのは、本の機能であり、欠陥ではない」のだ。
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本と読者の出会いのための工夫とそのコスト

A:<メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ

●文庫化まで待てない!電子書籍の新レーベル「角川ebook」「角川ebooknf」2017年4月5日創刊!https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003159.000007006.html
紙であるがゆえの束縛、制約を電子で振り払うことで読者ニーズに応える試み。
「いち早く近刊を読みたい単行本読者と安価に楽しみたい文庫本読者、その間のニーズに応えるものとして、話題の書籍をお求めになりやすい形態で届けることを、角川ebookは目的としています」。
文庫本は「新たな形態での刊行による読者へのアプローチ」であり、位置づけを明確にして、存続させる算段。 Continue reading

 

●メディア企業のコンテンツを「作る」と「伝える」、あるいは信頼性と利便性、そして分散型メディア

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●メディアの外部配信は分散ではなく「分身」 http://digiday.jp/publishers/huffingtonpost-japan-not-distributed-but-duplicated/
『読者のいるところに行く』、そのために、「分身」がたくさんいればいい!
「近年よく用いられる「分散型メディア」ではなく「分身」だということだ。「LINE上にはハフィントンポストの分身がいるし、スマートニュースにも分身がいる。また新しいプラットフォームが出てくれば、そこにも分身として現れる。いままで出会えなかったユーザーを獲得できるので、大きな機会がある」。
キャラは複数あっていいい。キャラを使い分けることが大事。小説家・平野啓一郎氏の『分人主義』(1人でいくつものキャラを併存させる考え方)でいけばいい。

その様々な分身が様々な人に広告を見せてくれると、さらにいい。「収入源はネイティブアドだ。現状はハフポストのサイトでネイティブアドを掲載しているが、「将来的」に、LINEやスマートニュースにもネイティブアドを載せたい、と竹下氏は語った。「広告主も、ハフポストの分身に掲載できることでネイティブアドに期待してもらえる」。

LINEユーザーはエンターテインされたい:「ハフポストのメインページとは違う価値観で選ぶとそれがウケる。国際ニュースをそのまま置かないで見出しを変える。ライフハックものも反応がいい。アーカイブ記事を再び掲載できるのもいい」。

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クリエイティブ・コモンズと著作権の新しい潮流【セミナー備忘録】

■セミナー概要

「クリエイティブ・コモンズと著作権の新しい潮流」    ~著作物を利用する観点から著作権をコントロールする~

「クリエイティブ・コモンズは、2004年に米国で提唱されたデジタル時代の著作権に関する新しい考え方です。この10年強の間、クリエイティブ・コモンズは世界中の情報コンテンツ分野において広がってきました。そのなかには、出版業界も含まれます。本セミナーでは、出版分野における著作権の取扱い、クリエイティブ・コモンズの採用例などをご紹介することで、著作権、あるいはクリエイティブ・コモンズという法的な観点から、複製から配信(公衆送信)へと移行しつつある出版業界を概観します。」
◎講師:水野祐(みずの・たすく)弁護士(シティライツ法律事務所) Arts and Law代表理事。Creative Commons Japan理事。慶應義塾大学SFC研究所上席所員。京都精華大学非常勤講師その他。

◎開催概要 JEPA30周年記念セミナー(著作権委員会) 日時:2016年11月4日(金)15時~17時

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●after internet時代の「読書」

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●〈文庫〉の思想と「読書運動」 « マガジン航[kɔː] http://magazine-k.jp/2016/11/01/editors-note-14/
「読書」をどう位置付けるか。
「文学テキストは、会話や書きものによる意見交換の本質的な一部であり、読者ひとりひとりの主観性と彼の他人との対話から生命を得ているのである」。ピエール・バイヤールの〈共有図書館〉と三木清の文庫は、この点で通底した問題意識の上にある、と言える。
〈共有図書館〉:読書の本質にあるのは一冊一冊の本の内容を正確に理解し、記憶することではなく、〈ある時点で、ある文化の方向性を決定づけている一連の重要書の全体〉を把握すること。
自前の個人図書館(=文庫):三木清は読者がそれぞれに「性格的」で「スタイル」を得た、自前の個人図書館(=文庫)をもってほしいと願った。

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●ひとつの言葉や文章の情報がちゃんとその人の中にささって、日々の生活に作用する

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●マンガが700冊入る! Kindleの日本限定モデルが発売 http://trendy.nikkeibp.co.jp/atcl/pickup/15/1003590/101800624/
「日本限定モデルで、ストレージ容量を従来モデルの8倍の32GBに拡張したほか、ページをめくる動作の高速化や、マンガを高速にスクロールできる機能を追加したことが特徴」。
連続ページターンはマンガ専用の機能で、マンガ以外の小説などでは出来ないようになっている。これは「マンガを読むスピードは速いが、小説はじっくりと読む人が多い。読み方の違いに合わせた」。

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