Category Archives: 技術で/技術が/技術を(ICT:産業・法・制度論と技術文化論)

知って得する 人工知能の基礎の基礎

人工知能(Artificial Intelligence:AI)はもはや、使っている側がそれと気づかないでいるほどに浸透している。また会社が「AIを導入した」「AIによる新サービス開発」と謳えば株価があがるご時世でもある。囲碁や将棋の世界で人間とAIとの勝負が話題になったのはもう昔の話。AIを活用した医療診断システムが稼働するなど、「ニュース・話題」の段階から、確実に日々の生活と社会の在り様を、AIが具体的に変え始めた時代を、私たちは生きている。

ところであなたはAIの基礎知識を持っていますか?AIについての基礎知識、本質的理解なしに仕事を続けることは、会社でのあなたの評価にもつながる切実なネガティブ・ポイントになりかねません

トレンディなキーワードを検索にかけ、情報を取得して、それでなんとなく会話についていければいいやと考えていませんか。それではあとから手痛いしっぺ返しを受けるでしょう。「AI関連ニュースに詳しい人レベル」を早く脱却すべきです。それには、きちんとした書籍を一通り読むことが近道ですが、ここではそういった書籍の書き手でも意外と見落としている、AIの「基礎の基礎」について2点説明します。

◎読解力とヒューリスティック:意味の理解とAI

◎数学と哲学:意味・認識論から始まったAI

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CES 2018「最新ICT動向」紹介 【セミナー備忘録】

◎出版関係者にぜひ紹介したい映像があった(目次番号の2.)。この映像はアクセシビリティ対応が決して、「出版」の周辺にある出来事でなくなっていること。そしてアクセシビリティ関連技術は「出版」を、そして「読書」を、「音声」から刷新する可能性がある、という点だ。これは清水氏がいうところの「技術や社会変化の先を読むには、「境」をよく読むことが大事。改革者は周辺からやってくる」にまさに該当する事象だろう。

■セミナー概要~CES 2018のレポートとそこから見えてきたテクノロジーの動向と2018年の方向性を展望する。

Google、Amazon、Apple、Microsoft、Facebookなどが主導する、自動運転、スマートスピーカーなど、AI(人工知能)技術の様々な分野への応用が話題となっています。毎年1月にラスベガスで開始されるCES(Consumer Electronics Show)では様々な最新技術が公開されます。20数回CESに参加されている清水計宏氏に解説していただきました。
出版界、電子出版界の皆様も最新ICTの動向を把握しておくべきと思い、このセミナーを企画しました。

■講師:清水計宏氏
1977年日本楽器製造株式会社(現ヤマハ株式会社)入社。82年同社退職後、テレコミュニケーション、コンピューター関係の専門紙、雑誌の編集者・記者を経て、89年映像新聞社入社。
90年に映像新聞編集長、92年取締役・編集長。2001年10月映像新聞社を退職し、独立。
主宰する「BUSINESS HINT!」セミナーは、先端技術や新規事業の紹介で有名。
【⇒プレゼン資料

日時:2018年2月20日(火) 15:00-17:30(14:30受付開始)
会場:麹町/紀尾井町:株式会社パピレス 4階セミナールーム
主催:日本電子出版協会(JEPA)

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街全体が人工知能になる

AI、人工知能について、なんとなくわかった気がするけれど、でもほんとのところがよくわかってないな、知りたいなと思う方、二冊の本を紹介します。

三宅陽一郎さんの『人工知能と人工知性』、そして谷口忠大さんの『イラストで学ぶ 人工知能概論』。 Continue reading

 

●AIファーストの「7つの進化」

170616 PS/C
┃Networks あるいは知のパラダイムシフト
ICT、意思決定、コミュニケーション、学び、意味と構造化など

C:技術で/技術が/技術を(ICT:社会・法・制度論と技術文化論)

●結局、人工知能の「本当の脅威」とは何なのか? http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51744
「魔法使いの弟子」問題:他の機械同様、AIはプログラムに従って動くだけ。ただし、人間が設定した目的に向かって自身の機能の最適化を行いうる点が他の機械と異なる。目的を達成するために自分の電源が切られてしまわないようにする、ということまで考えを巡らせる必要が。

「惑星レベルでの歴史的転回」とも呼べる大変革=将来、人類は非常に高度なAIと同じ地球の上で暮らしていくことになる。ならばAIを開発していくことでたどり着く多数の可能性の中から、「ベネフィットを最大にするための最適な道筋を見つけていく必要が」ある。
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●人とAI(人工知能)の相互依存、相互進化の時代へ

●「ECで300万円の甲冑が売り切れる現象を説明できない」--専門家がAIに負ける時代 https://japan.cnet.com/article/35098431/
専門家が専門性ゆえのバイアスを持ち、かえって人工知能の使い手として適当でないケースがありうる。
たとえばデータマイニングの常識を機械学習に持ち込むなかれ。「深層学習システムに与える学習用データなどをきれいに整形すると解析精度が下がってしまい、生データをそのまま処理させた方が高精度になる」。
ほかにも、「従来のエンジニアはシステムをビルディングブロックで考え、ブロックを組み上げて構築していくが、このアプローチだとAIをいかせない」など。
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●インターネットはどこへ行く

C:技術で/技術が/技術を(ICT:社会・法・制度論と技術文化論)

●インターネットの次に来る「不可避」な12の変化とは何か? ~『インターネットの次に来るもの』(ケビン・ケリー著)を読む http://diamond.jp/articles/-/104693
「自動車の発明により馬車が廃れ、御者や馬具作りの仕事はなくなった。この流れは不可避だった。
馬具メーカーだったエルメスは、この不可避な流れを捉えた。そして人が自動車を使うようになるプロセスの先に、長距離旅行が流行ることを予測。その予測をもとに、旅行用の鞄や財布などの皮革製品に事業の軸足を移して大成功した
この事業転換による成功は不可避なものではなかった。エルメスの優れた視点があってこそのものだった。」

「これまでも、われわれが発明したものがわれわれに新たな仕事をもたらしてきている。
よく考えれば、現在われわれがやっている仕事のほとんどは100年前にはなかった仕事だ。工場の生産管理、さまざまな商品の設計や品質管理、システム開発やプログラミング、Webデザインやオンラインゲーム制作などは、オートメーションやコンピュータの発明なしではできなかった仕事だ」。

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●テキストや音声による会話が新しいUIになる

C:技術で/技術が/技術を(ICT:社会・法・制度論と技術文化論)

●対話型インタフェースはどこまで進化するのか http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49925
Amazon Echoが象徴するのは、「コンピュータ操作(マネージ)」という行為の揮発化。電源、起動、アプリ起動、そして入力などの操作シークエンスそのものが消えていく。そして「あるけれどないもの」化。つまり、それは消費者が意識しないところで稼働していて、ユーザーを見守り、ある「moment」で反応し、生活の中での意思決定を支援する。
背景に、自然言語処理分野での人工知能の活躍がある。

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★現実世界に新たな意味を付与する大変化 ポケモンGOとVR、AI

●ケヴィン・ケリーの提言――テクノロジーの受容、固定観念の問い直し、新たな生態系の構築 http://bizzine.jp/article/detail/1654
「この30年間ほどの変化には目覚しいものがありましたが、これからの30年間の変化はそれを超えていくものだ」。この「超えていく」予感から恐れや嫌悪をいだき、変化をつぶす、あるいはないことにする動きもある。
しかし、今後30年のテクノロジーの進化を「不可避(inevitable)」として「受け入れる(embrace)」態度こそが重要。
なぜなら、「受け入れる(embrace)」、使ってみないことには新しい技術の本質はわかってこないから。本質を感得せずに、頭だけで分析して出てくる、新しい技術への対処方法は決して人間を幸福にはしないだろう。

「人間の知性は、論理的推論、演繹法、感情的知性など、脳の中のいろいろなタイプの思考が集合したものですよね。それぞれの思考は楽器のようなもので、全体でシンフォニーとしての知性を作り上げている
それに対してAIは、計算機のように、ある一つの能力においては人間より長けているわけです。こうした特定的で限定的な範囲の「スマートネス」においては、人間よりも優れている。こうした能力は、人間的な思考と異なるがゆえに、ますますパワフルさを増していくでしょう」。
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●ポケモンGOの社会学・心理学

C:技術で/技術が/技術を(ICT:社会・法・制度論と技術文化論)

●「ポケモンGO」からみるIoT・モノとネットワークの本質とは? http://www.zaikei.co.jp/article/20160730/319478.html
ポケモンGOは、サイバーフィジカルシステム(CPS)を娯楽の世界に応用したもの。すなわち位置情報システムを活用することにより、現実世界そのものをゲームの舞台とするところが特徴。
ところで、この「CPS」とは実世界にある多様なデータや情報をセンサーネットワーク等で収集・集積し、その分析結果を現実世界にフィードバックするもの。要はモノのネットワーク「Internet of Things (IoT)」のことだ。
CPSは二面性を持っていて、それが新しい生活シーンを演出するのだが、まだまだ思いもよらない使い方が出てくる可能性を秘めている。二面性とは、「電子的なコミュニケーション・ネットワークの進化であるとともに、現実世界での(アナログ的な)なコミュニケーションの機会をも拡大」する、という点だ。

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●Amzonが提供する「人工知能が作る、新しい生活シーン」 

C:技術で/技術が/技術を(ICT:社会・法・制度論と技術文化論)

●ジェフ・ベゾスが語る「人工知能のとてつもない可能性」 http://forbesjapan.com/articles/detail/12545
「エコーの機能が音声認識と家電の遠隔操作だけならば、単に人目をひく商品か、せいぜい便利な設備にすぎない。だが人工知能が搭載されたことで、エコーはそれよりも遥かに大きな意味を持つものになり得る」。
なぜなら「アマゾンは、AIの専門家が『コンテキスト・アウェアネス』と呼ぶ能力を使ったサービスの提供を行う態勢を整えている。これは消費者が『何を』必要としているかだけではなく、『いつ』『なぜ』『どこで』『どうやって』それを必要としているのかまでを知ることを意味する」からだ。

これが自然な事業戦略に見え、だからこそライバル社に脅威に映るのは、アマゾンのこれまでの「成功の真の秘訣は、商品レベルの需要とライフスタイルレベルのニーズを“つなぐ”能力にあ」ったから。
彼らは人工知能を、「ただ特定の商品に対する需要を感知してそれに反応しているだけではな」く、収集した個人データで、「顧客が「持つべき」と「持っていたら便利」の違いを知る上でも使」う。

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