Category Archives: icardbook

「ヒトと戦争」を、百年のスパン、万年のスパンで考える

前の記事に、解剖学者の養老孟司氏が解説した本に触れました。その本のタイトルは、『ひとはなぜ戦争をするのか(講談社学術文庫)』。

およそ百年前の1920年1月、史上初の国際平和機構である国際連盟が設立されました。第一次世界大戦が、それまでの100年間のすべての戦争における軍人の死者数を遥かに超える痛ましい戦争であったことを契機に、大規模な常設の国際平和維持機構の必要性が痛感されたのでした。 Continue reading

 

コミュニケーション 人間関係|iCard(知識カード)

◎啓発的・飛躍的な知識ネットワークへ
(クリックすると楽しめます。関心と興味の外に広がる本の連環世界)◎

 

■コミュニケーション、人間関係

前の記事で「コミュニケーション、人間関係」がひとつのキーワードでした。
賃金と企業の生産性|マルチリレーション社会の創造を )

コミュニケーションへの切実さは時代により変遷しています。近代国民国家の枠組みができる前、そしてあらゆるものが商品化する前の時代、コミュニケーションは生きていくうえで必要不可欠なものでした。感染症はいうまでもなく天災、飢餓、猛獣など、人類の脅威に対抗するためには、群れを作って立ち向かうことが生存に有利だったからです。今風には、群れによる人間の安全保障とでもいえるでしょうか。 Continue reading

 

ラス・カサスとヘーゲルの「自由の相互承認」原理

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■[私のお気に入り知識カード]=066 戦争の歴史を終わらせるための原理

戦争の歴史を終わらせるための原理

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法治国家の理念と自由の相互承認|知活人(chiikibito)

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■[私のお気に入り知識カード]=028 法の本質

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◎法治国家の理念と自由の相互承認◎

自由の相互承認 エピローグ

上記宮沢賢治の詩の一節を「エピローグ」に掲げているのが、『苫野一徳のiCardbook https://wp.me/p5Gp5K-2oL 』です。そして最終回の[私のお気に入り知識カード]は、「028 法の本質」になります。 Continue reading

 

大坂なおみにパラダイム転換の夢を見るか

 ◎普遍性のパラドクスを解く鍵は、グローブ(水の惑星・地球)の視座にある◎

(この記事は知のパラダイム転換  の続きです)

女子テニスプレイヤーの大坂なおみ選手が、2021年7月6日東京五輪出場を明言するコメントを発表しました。

「東京オリンピックは出場します。なぜなら、日本は私が生まれた国であり、大切な母国だからです。日本での思い出はたくさんあり、私の生き方や考え方に影響しています。」

「母国日本の皆様と、この星の全ての皆様に、感謝と愛を込めて。(大坂なおみ)」
https://search.yahoo.co.jp/amp/s/www.asahi.com/amp/articles/ASP7664JMP76UTQP011.html%3Fusqp%3Dmq331AQIKAGwASCAAgM%253D

この言葉を手がかりに脱西欧中心主義という世界の常識(=日本の非常識)と「パラダイム転換」についてもう少し深掘りしてみます。


(Naomi Osaka: 'It's O.K. Not to Be O.K.' | Time https://time.com/6077128/naomi-osaka-essay-tokyo-olympics/

 

 目 次
「幸福は風土的なのである」
普遍性のパラドクス
複数の普遍価値が併存した時代
大坂なおみとメタ普遍主義の視座 Continue reading

 

新古典派経済学の枠組みがもたらした歪み|知活人(chiikibito)

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■[私のお気に入り知識カード]=070 新古典派経済学の枠組みがもたらした歪み

https://society-zero.com/icard/652188

新古典派経済学の枠組みがもたらした歪み

◎明治神宮からSDGsの理論武装へ◎

人工的に作られた「自然林」

東京都には山手線が巡っていますが、その新宿駅と渋谷駅の間に明治神宮があります。

この社殿を取り囲む広大な森が、世界でも珍しい「人工の自然林」なのをご存じでしょうか。 Continue reading

 

知のパラダイム転換|知活人(chiikibito)

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■[私のお気に入り知識カード]=042 知のパラダイム転換

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042 知のパラダイム転換

◎非民主国家が増大する時代にパラダイム転換(脱西洋中心主義)の視点を◎

どの国も西欧がたどった道筋を必ず追いかけるものだと漠然と前提にしていませんか。西欧化が完成していない国は遅れていると思っていませんか。ひょっとするといまやそれは、「日本の常識は世界の非常識/世界の常識が日本では非常識に」かもしれません。 Continue reading

 

本の知識の組織化と長尾構想

 

◎普及が進む電子図書館と長尾構想が目指した「理想の電子図書館」との異同あるいは「知識の構造化」について◎

「問題を解くためには、主題となっている事柄についていくらかの知識が必要であり、われわれはすでに持ってはいるが眠っている知識の中から関係のあるものを選び出し、集めておくことが必要である。」(『いかにして問題をとくか(G.ポリア ) 』)

長尾構想の問題意識、危機感
「知識の構造化」のふたつの場面
理想の電子図書館と「本の知識の組織化」

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生物の「存在」の二つの側面|知活人(chiikibito)

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■[私のお気に入り知識カード]=060 生物の「存在」の二つの側面

https://society-zero.com/icard/829309

生物の「存在」の二つの側面

◎人工知能には情報的視点だけでなく物理的視点(身体性)が必要◎

子供に大人気のアンパンマンは、頭部を交換することで力を回復します。それでも意識や記憶は新しい頭部に引き継がれています。実際われわれ人間もそうですね。

私たちの体を構成する約60兆個の細胞は、少しずつですが毎日入れ替わっています。けれども「私」は「私」固有の意識や記憶を保持した連続体、同じ「私」です。知能はこの意識や記憶が体系化されたもの、と考えられるでしょうか。 Continue reading

 

脳の増大とヒトの社会性|知活人(chiikibito)

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■[私のお気に入り知識カード]=096 脳の増大とヒトの社会性

https://society-zero.com/icard/437840

脳の増大とヒトの社会性

◎赤ちゃんとミラーニューロンと共感社会◎

生後間もない赤ちゃんはまだ目がよく見えておらず、もっぱら「聴覚」を頼りに外界を把握しています。それが生後6カ月~1歳になると視覚はもちろん、全体の感覚能力が高まり、「共感能力」を育むのにとても重要な時期となります。 Continue reading