Category Archives: 資本主義のメタモルフォーゼ

『21世紀の資本』を一言でいうと


(出典: http://gendai.ismedia.jp/articles/-/43114

『21世紀の資本』は一言でいうと、著者ピケティがその師匠筋、先輩にあたるクズネッツの教えに忠実に研究を続けたところ、師匠の業績(正確には、世間がそう言い立てたもので、クズネッツ自身は「仮説」を提示したのみだったのだが)を修正する結果が出てきた。そのことを報告した作品だ。

自分の給与明細とテレビのニュースからわかる日本の社会情勢との間に、なんとなく違和感を感じる人は手に取ってみるといい本。 Continue reading

 

●資本主義は危機のなかで再生し、再活性化する進化システム

160812 MP

┃Economy あるいは資本主義のメタモルフォーゼ
成長と生産性、ビジネスモデル、経営、、国家、民主主義など

●米大統領選、破綻した過去の経済モデル問う側面も http://jp.wsj.com/articles/SB10368883563906114164704582183823457445522
「トランプ氏の支持者の61%、サンダース氏の支持者の91%が。米国の経済シ ステムに関して、強力な利権誘導型に傾いていると考えているということが分かった。両氏の支持者たちは、世界的な統合や彼らが資本家絡 みの利権と呼ぶものの影響を拒む新たな国家主義を受け入れている」。

●米カリフォルニア州立大学、学生の多くにホームレスと飢えの問題 http://www.afpbb.com/articles/-/3091317
「米カリフォルニア(California)州にキャンパス23校と学生約46万人を擁するカリフォルニア州立大学(California State University)が委託した調査によると、8.7~12%の学生がホームレスで、21~24%が食べ物の確保に困っている」。 Continue reading

 

●既存金融秩序の破壊 ブロックチェーンとPD資格返上

160624 MP フィンテック

┃Economy あるいは資本主義のメタモルフォーゼ
成長と生産性、ビジネスモデル、経営、、国家、民主主義など

●インターネットの次、ブロックチェーンの基盤を固めるとき:伊藤譲一氏、村井純氏らが指摘 http://digiday.jp/platforms/blockchain-next-future-internet/
ポイントは、セキュリティと非中央集権のトレードオフ。
ブロックチェーンは非中央集権(ディセントラライゼーション)であるがゆえに、政府機関からはだれも安全性を担保してくれない。頼りは技術。暗号技術が「信用」にとってかわる、という部分をコアとする社会インフラ。

ただし、インターネットとブロックチェーンは似ている。分散/オープンを基軸にしたインターネット同様、自律的な仕組みの構築はきっと可能だ。ただ危惧される点がある。インターネットは様々な当事者が時間をかけて育ててきた。一方ブロックチェーンは投資家だけが、ただ急いでいる。
「インターネットには1985年に開始した『NSFネット』というプロジェクトがあった。インターネットの技術を10年ほどかけて鍛えた。いろんなインターネットの技術を成熟させた」。
「ブロックチェーンでは、そういう人が全部ベンチャーに入っちゃって、どうやってカネを儲けるかに集中している。どうやってインフラを作ろうかと考えている人はいなくなりつつある」。

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●AGFA

160722 MP

https://www.facebook.com/ThisIsBrainy/videos/1746781112269761/

●AGFA(Apple, Google, Facebook, Amazon)の四強が世界を支配するhttp://www.gizmodo.jp/2016/06/post_664717.html
小国を束ねたほどの「価値」を持つ、IT系4社の会社時価総額。

ところが国を凌駕するのは、その規模だけでなく、納税態度も。

ただし株価は一寸先が闇。「以前は「アップルが史上初の1兆ドル企業になる」と信じられていましたが、カール・アイカーンが今年アップル株を手放したことで、最初に超えるのはFacebookかAmazonか、自走車のGoogleかという混戦状態になってます」。
4社の共通キーワードはクラウド/オープン/人工知能。

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●英国EU離脱「事件」解題

160708 MP

┃Economy あるいは資本主義のメタモルフォーゼ
成長と生産性、ビジネスモデル、経営、、国家、民主主義など

「法的拘束力」などなく、ただ、政府の意向に添った結論を出させることで、反対派を黙らせるために、「国民に信を問う」投票を実施した。
そんなこととは知らない、一般市民は投票結果には拘束力があると信じていたがゆえに、その投票結果で大騒動が引き起こされた。

これが、今回の英国によるEU離脱を問う国民投票と、フランス革命まえのフランスとの類似性
そして法的拘束力がないから軽んじてもいい、ということにならないのは、その後のフランスの多数の人々が血を流した歴史が証明している。

ちなみに、絶対王制を倒したフランス革命の動乱ののち、ナポレオン(およびその甥であるナポレオン三世)が奇妙にも皇帝の座に就くときには国民投票が用いられた。ヒトラーは自分の行いを正当化するために、総統への就任や、侵略の承認などで、何度も国民投票を実施した。
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●かつて資本主義は、「自由」と結びついていて人々を熱狂させたのだった。

160520 MP

┃Economy あるいは資本主義のメタモルフォーゼ
成長と生産性、ビジネスモデル、経営、、国家、民主主義など

●(インタビュー)しじみ汁の経済学 チェコの経済学者、トーマス・セドラチェクさん http://www.asahi.com/articles/DA3S12364125.html
日本にも『花見酒の経済』という名著があった。今、二日酔いに苦しんでいる世界の経済や経済学に対し、お酒という「借金(あるいは「緩和」や「公共工事」という金融政策)」の効能に酔いしれていると、手痛いしっぺ返しに合うと、とセドラチェク氏は警告。それも5千年前の叙事詩から近代までを照覧、そして笑覧し、発せられた警告。
・自由を意味する資本主義こそ大事。「成長-資本主義」は最悪。
・「借金」を経済のカンフル剤のように勘違いしている。それは「未来から現在に金を移しただけ」。

「借金とお酒は似ています。金曜の夜にバーに行く。お酒がおいしい。そのときこう思う。自分は歌える、踊れる。口べただがしゃべることができる。お酒からエネルギーをいっぱいもらえる」。
「でもそれは誤解です。お酒からエネルギーをもらっているのではなく、翌日の土曜の朝のエネルギーを金曜の夜に移動させているだけ。週末のエネルギーの合計は一定です」。
「借金も同じ。金がなくなると銀行や友人から借りたり、最悪の場合は姑から借りたりします。しかし実際には、私の未来から現在に金を移しただけです」。

・成長へのこだわりが、病的似すぎるのが20世紀型発想の病理。
「今の経済は躁鬱(そううつ)病的。(略)裕福な社会にとって、より恐ろしいのは躁の方でしょう。成長して成長して、猛スピードで壁にぶつかる」。
「気分のいいときに、それを抑える薬をいやがるように、財政政策も金融政策も政治家にまかせていてはうまくいかない。そこから距離を置いた方がいい」。

●パナマ文書は近代国家への信頼を崩壊させた セドラチェク氏と水野和夫氏、「危機」を語る http://news.goo.ne.jp/article/toyokeizai/business/toyokeizai-119246.html
そもそも国家システムには大切にしなければならない3つのポイントがある:生命の安全、信義・約束の遵守、そして財産の保護。
今、世界ではこの3つが大揺れに揺れている。生命の安全はテロによって脅かされ、パナマ文書は信義の実態を暴露、財産の保全もマイナス金利によって脅かされている。

昔の人は、すべての行いが神に監視されていると考え、恐れた」。
「まばたくことのない神の目は、休むことなく情報が流れ続ける今日のインターネットに相当するのかもしれません。神の目によって情報は白日の下にさらされ、政治に託していた私たちの希望は、一夜にして失望に変わってしまいました」。

・「戦争ではなく貿易を」。それは欧州統合の理念とも共通する。
「欧州は、歴史上、最も激しい戦いを繰り広げてきた大陸であることを自覚して、国家間の溝を乗り越えようとしてきた。歴史を振り返れば、国の統一に最大の力を発揮したのは、政治・文化・宗教よりも経済ではないでしょうか」。 Continue reading

 

●納税の義務と社会保障の財源

160513 MP

┃Economy あるいは資本主義のメタモルフォーゼ
成長と生産性、ビジネスモデル、経営、、国家、民主主義など

●論点:パナマ文書ショック http://mainichi.jp/articles/20160511/ddm/004/070/014000c
違法か適法かが問題なのではない。民主主義の根幹を支える国民国家と納税の義務との連関の観点で、税源浸食と利益移転をそこまでやらしていいのかが問われている。公益とのバランスで。
近年先進諸国は、「BEPS」(税源浸食と利益移転)と呼ばれる国際的な課税逃れを是正する包括的な取り組みを進めてきた、その矢先の事件がパナマ文書だという視点が重要。

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●AI、IoTの時代 数理・情報人材が第四次産業革命の鍵

160506 MP

┃Economy あるいは資本主義のメタモルフォーゼ
成長と生産性、ビジネスモデル、経営、、国家、民主主義など

★Megacities, not nations, are the world’s dominant, enduring social structures — Quartz http://qz.com/666153/megacities-not-nations-are-the-worlds-most-dominant-enduring-social-structures-adapted-from-connectography/
メガ都市の時代到来の予感。所属国GDPの三分の一以上を計上する都市(圏)が出現し始めている。先進国でもBRICSでも。

2025年までには、こういった「メガ都市(圏)」が少なくとも40は生まれ、AIでIoTでグローバルに連携、ひとつの世界を形勢し、地球全体の動静に影響を与え始めるだろう。国家に代わって。

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●民主主義のバグ

160429 MP

┃Economy あるいは資本主義のメタモルフォーゼ
成長と生産性、ビジネスモデル、経営、、国家、民主主義など

●民主主義の後退 | キヤノングローバル戦略研究所(CIGS) http://www.canon-igs.org/column/security/20160401_3593.html
民主的決定へのストレス、不満が高まっている。世界の民主主義をどのように立て直すのか、大きな岐路に我々は立っている。
リプセット仮説:経済成長は社会の近代化をもたらし、市民社会の形成、都市化の進展、中間層の拡大、教育水準の向上が顕著となる。こうした多元化した社会が権威主義体制の機能不全をもたらし、議会制民主主義へと移行・定着する。
しかし、中国、ロシア、中東・北アフリカで近年観られるのは、「中間層はむしろ抵抗勢力となり、自由化を求める政治運動は権威主義の統制強化の触媒となる傾向」。

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●パナマ文書は立憲主義と福祉国家概念の脆弱性を暴露した

160429 MP

┃Economy あるいは資本主義のメタモルフォーゼ
成長と生産性、ビジネスモデル、経営、、国家、民主主義など

●パナマ文書問題を見る視点 http://hirokimochizuki.hatenablog.com/entry/panama.papers
タックスヘイブン問題とは国家権力の徴税能力の限界という問題。
1.国家と徴税の正当性を揺るがす:タックスヘイブンを利用した租税回避が可能なのは、一部の富裕層及び企業に限られるため、公正ではない。日本国憲法第30条「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ」、がおびやかされている。
2.徴税の不公平性は福祉国家の根底を揺るがす:現代の福祉国家は財政赤字に苦しんでおり、充実した社会保障を提供し続けるための潤沢な金が手元にない。

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