●社会が変わったら、教育も変わる

D:学習・教育のデジタル化と変容する知の体系

●今の日本に本当に必要なのは、誰に何の教育か? http://www.huffingtonpost.jp/jpolicy/japan-education_b_8324186.html?ncid=fcbklnkjphpmg00000001
製品にはプロダクト・ライフ・サイクルがある:「導入期→成長期→成熟期→衰退期」。同様に「組織や制度にも寿命というものがあります。教育制度も、けっして例外ではありません。戦後70年間、現在の教育制度は素晴らしい機能を果たしました。しかし、今は変化が必要なのです」。

●人工知能と創造性の狭間で人は https://wirelesswire.jp/2015/11/48004/
仕事に関する知識とスキルのあり方が大きく変容している。その結果、「これからの仕事と学び」にも大きな変動がこの先予想される。
学習は生涯のイベントと認識し直されなくてはならない。なぜなら、事業環境が短いサイクルでめまぐるしく変わるのが常態化しており、知識もスキルもうかうかしているとすぐに陳腐化する時代を、私たちは生きているのだから。

●2030年に有望な職業とは? http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/45432
NRIによる「日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に」が話題だ。あまりにセンセーショナルでかえって一番大事なことが理解されないままで終わるのが懸念される。それは職種や産業自体が維持存続する場合ですら、実はその中身やスキル定義が変化してしまい、それに追随できない人々が生じはじめている、ということだ。
「本質は変わらなくても、編集者は紙ではなく電子書籍やウェブの編集がメインになったり、教師はソフトウエアの知識が不可欠になったりするなど、求められるスキルや能力は大きく変わっていくに違いない」。

●テクノロジーを教育に生かすための重要ポイント4つ  http://www.huffingtonpost.jp/techcrunch-japan/technology_b_8685208.html
われわれはテクノロジーによって現在よりはるかにスマートな教育が実現する入り口に立っている。ただし発想の転換は必要=教育改革をブーストするエンジンとなりうる、ポイント4点。
1.我々はICTを使うことで、「学習者から学習する」ことができるようになった。
2.学習者が教室で、学びmomentで、何をどう感じているかを計測することが、ICTで可能になるばかりか、それを知ることが学習の生産性向上に寄与することがわかってきた。
3.学習者が理解したか、知識をわがものにしたか、これまでは「立ち止まってテストする」という伝統的なやり方でそれに対処してきた。しかしもっと生産的なやりかたが、ICTとゲーム理論から登場してきた。
4.印刷媒体を主とすた教育システムからデジタル・テクノロジーを主とした教育システムへの転換が進むにつれ、教師が利用できる情報やツールの種類は爆発的に増加した。

●創造性はひらめきではなく「積み重ねた失敗」から生みだされる http://gigazine.net/news/20151117-failure-help-creativity/
How creativity is helped by failure」。そのこころは、、「量が質を生み出した」。
「人々は想像力とはミステリアスなプロセスだと思っています。革新的な製品はある種の神がかったひらめきの産物であると考えています。しかし、創造性とは改良することができる類いのものです。つまるところ、創造性とはどれだけ失敗から学べるか、ということなのです」。


●(資料3)「デジタル教科書」の位置付けに関する検討に当たって:文部科学省 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/110/shiryo/attach/1364581.htm
座長 堀田氏からの提案。デジタル版教科書が教科書であることの意味について、委員間で共通認識を持つことが必要、と。法制度上は多義的な意味を有することからの指摘。
たとえば、義務教育段階においては児童生徒に対して無償給与される(無償措置法)/文部科学大臣による検定を経る必要がある(学校教育法)/発行者は国等に対してデジタルデータの提供を行わなければならない(教科書バリアフリー法)、など。(議論の対象となる根拠法規一覧 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/110/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2015/11/24/1364582_2.pdf

デジタル教科書「無償であるべき」、文科省にDiTTが回答 http://resemom.jp/article/2015/12/02/28281.html
無償であるべき「デジタル教科書」の定義を狭くすることで、この先の難題解決をできるだけ簡単にしたい。
「動画・音声、ネット接続などの機能を存分に備え、拡張・進化していくことを期待する」としたうえで、「制度上、検定対象とし、無償配布の対象となる教科書としては、コスト・予算面、時間面などの制約に鑑み、紙の教科書に準ずる部分に限定することでよい」、と。

●(資料2)「デジタル教科書」の位置付けに関する検討会議への提案 東京書籍 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/110/shiryo/attach/1364577.htm
東京書籍は「EPUB3」を提唱。そのうえでただし検定の範囲は、紙と同等の部分までにしてほしい、と要望。たとえば、季節的な動画の撮り直しができないから。
教科書会社では「デジタル教科書」でユニバーサルデザインを志向しているので、障害者差別解消法への対応は、今後「デジタル版教科書」を中心に据えて対応していきたい/EPUB3は、多くの教科書会社が紙の教科書を制作する際に使っているDTP編集ソフトのデータを流し込むことで比較的簡単に「デジタル版教科書」制作することができる/EPUB3は、先生が作ったプリントもPDFデータにして、読み込むことができる。
文部科学省が提唱しているアクティブラーニングを定着させるためには、「デジタル版教科書」とそれにリンクしたコンテンツ教材群を区別することが有効な手段になると思われる。

●iTeachers TV/Vol.23 日本デジタル教科書学会 片山会長(前編)を公開 https://youtu.be/GNSKwcGQaQY
新学習指導要領では、アクティブラーニング、すなわち「主体的・協働的に学ぶ学習」が重視される。これまでは、学習内容を分かりやすくするためにICTを用いることが多くあった。しかし、今後は子ども自身が、ICTを活用するという考え方が重要となる。
今後は子ども自身が、ICTを活用して課題を解決する能力を高めることが大事であり、これこそが「情報リテラシー」だということになる。

●iTeachers TV/Vol.24 日本デジタル教科書学会 片山会長(後編)を公開 https://youtu.be/ho_ohIh928w
総合的な学習における高めたい力とICTの関係。比較や関係付けなどの思考の方法を使いながら、情報を収集したり、整理分析したりする力。そして、そのような力を発揮させるために道具として働く力が情報リテラシー。
「後編」でその実践としての、「教育ICTなんでも3ミニッツ」の紹介(教育ICTコンサルタントの小池 幸司氏による「教育現場で使えるiPadアプリ講座」)。

●リクルート、シンガポール日本人学校中学部で「勉強サプリ」を利用した実証実験を開始 http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1510/28/news164.html
「事前に自宅学習し、学校の授業では学んだ知識の確認や議論を実施する「反転型授業」のために、「勉強サプリ」を活用する実験。

●『エデュケーションマーケット 2015https://www.fcr.co.jp/pr/15068.htm
拡大する教育ICT市場、2020年は2,403億円規模に。タッチペンによる書き込みなどのインタラクティブ機能を搭載した電子黒板の2014年度の市場は51億円で、2020年には54億円に。一方、タブレット端末の2014年度の市場は20億円だが、2020年には10倍の規模になる、と。

●子どもライフスタイル調査2015秋 http://ir.kadokawa.co.jp/topics/20151028_e3k46.pdf
女子小学生の調査。アスキー・メディアワークスが発行する女子向けのゲーとキャラクタの情報誌「キャラぱふぇ」の読者が対象。
女子小学生の42%がタブレットを使っている/タブレットを利用している女子小学生の47%がタブレットの用途として「学習」をあげている/タブレットで学習している女子小学生の4割が、紙の本・ドリルよりタブレットの方が学習しやすいと回答。「紙の本・ドリルの方が勉強しやすい」の3割を上回った。
女子小学生の保護者の63%が今後もタブレットを使わせたいと回答/女子小学生の保護者の60%が「紙の教科書」と「デジタル教科書」の両方が良いと思うと回答/良いと思う理由(保護者):「デジタル教科書で楽しく学習できそうだから」と54%が回答/良くないと思う理由(保護者):「デジタル教科書では字を書かなくなると思うから」と60%が回答。

●手書きノートはタブレットより脳への負担低、コクヨS&T調査 http://resemom.jp/article/2015/08/27/26548.html
2020年までに今の10倍の市場規模になると予想されているタブレットだが、紙ノートへ書く方がタブレット端末に比べ脳への負荷が低いことを示唆した研究結果が。

●子どもに携帯電話を持たせるのに妥当だと思う年齢は http://dime.jp/genre/217340/
20~49歳の母親(N=9,352)に、子どもに携帯電話端末を買い与える時期として最も妥当だと思う学年を聞いたところ、最多は「高校1年生」で29.6%、次いで「中学1年生」が22.0%。

●子どもには「スマホ」より「パソコン」を積極的に与えたい理由 http://www.huffingtonpost.jp/shoichi-kasuo/children-cell-phone-pc_b_8620380.html
スマホの欠点の一つは「受け身」になりやすい事。また仕事の現場ではPCが主体

●アメリカの学校現場におけるIT導入の現状から見る日本の教育ICT導入に関する議論の特殊さ http://kotaenonai.org/blog/satoblog_ict_151201/
日本では、「「学び」の質的変化の話を置き去りにして、「全児童1人1台タブレット」のような話が先行しているようにも見えて、とても気になります」。
「産業構造が変わったことによって、子どもの学びはどのように変化しなければならないのでしょうか? ICTはその学びの変化に対してどのような役割を果たすのでしょうか」、日本ではこの視点が抜け落ちている。それはたとえば、PC(米国)か、スマホ、タブレット(日本)かという議論にも反映される。

●「アーカイブ」と 「アーカイブ立国宣言」の 射程をめぐって(古賀崇) http://www.slideshare.net/takashikoga5439/ss-46705493
集めて保蔵する発想に引きずられ過ぎていないか。活用する視点に立った立案、アイデア出しがもっと必要。たとえばメタデータの構成や内容に関する詰め。(日本の「デジタル・アーカイブ」はガラパゴスか? http://www.slideshare.net/takashikoga5439/ischool-52362720?next_slideshow=1

●日本の大学生は本を読まない? ピケティが出す「課題図書」は http://dot.asahi.com/aera/2015111800095.html
21世紀の資本』のトマ・ピケティ氏が自身のシラバスの中で参考図書一覧を公開している。翻訳されているものも多い。
経済統計で見る世界経済2000年史』(柏書房)/『大分岐─中国、ヨーロッパ、そして近代世界経済の形成』(名古屋大学出版会)他。

共読ライブラリー https://appsv.main.teikyo-u.ac.jp/tosho/tos-kyodoku000.html
帝京大学メディアライブラリーセンターが編集工学研究所と共同で実施している「共読ライブラリー」プロジェクトは、イ.黒板書架を使った共読プログラム、ロ.読書スキル向上のための読書術コース、ハ.共読イベント・広報ツール開発、ニ.共読空間構築の4つのメニューで構成されている。( 編集工学研究所 http://www.eel.co.jp/works/case/case_002.html