●「富国」を追った70年さらなる成長には制度の組み換え必要

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┃金融リテラシー あるいは資本主義のメタモルフォーゼ
ビジネスモデル、経営、成長と生産性、金融、会計、税制、経済法など

●「富国」を追った70年さらなる成長には制度の組み換え必要 http://www.canon-igs.org/column/macroeconomics/20150128_2925.html

「戦後復興」をエンジンに成長を遂げてきたのを、「近代化」エンジンに切り替える発想の転換を、60年代には行った。21世紀の今日、「近代化」エンジンから得られる成長の源泉も枯渇。60年代同様の、発想の転換が求められる。

●格差と経済成長の関係についてどのように考えるか:レファレンス http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_8969570_po_076904.pdf?contentNo=1
先行研究の整理として便利。特に、「経済から社会へ、という発想がこれから通用しない。21世紀は社会問題、特に格差の問題に手を付けることで成長の果実が得られる」という論点を巡っての論争。左記趣旨同様の論考が昨年OECDから出た、その解説が詳細。ピケティ、『21世紀の資本』にも言及。

●ピケティ現象と日本の現実:「分配政治」偏重と成長政策の貧困 http://www.jcer.or.jp/column/kojima/index732.html
日本において雇用と所得の格差は、企業のガバナンスの問題であるとともに労働組合の問題でもある。現に、経済協力開発機構(OECD)は、近年、日本の長期雇用制度が「既得権」化している現状を指摘し、もっと柔軟な雇用制度・慣行に是正する必要があると勧告。ただ日本の最大の問題はむしろ、それと同時に、資産収益性が低すぎること。このままでは、「みんな等しく貧乏」の社会、あるいは格差拡大には歯止めをかけられても社会全体が貧困化するシナリオに現実味。

●「ピケティ格差解説」TV番組に出たら、出演者がみんな「所得トップ1%に入る年収」だったhttp://gendai.ismedia.jp/articles/-/42212


確かに日本でも富裕層への所得と資産の集中が起きている。しかしそのばらつき具合、不平等さのレベルが日米ではだいぶ違う。

●ピケティの言う「教育で格差は縮まらない」は本当か http://diamond.jp/articles/-/67084
「皆が漠然と感じていた資本主義システムの矛盾、すなわち労働者が汗水を流して稼ぐ所得よりも、お金持ちが資産を元手に増やす収益の方が大きく、稼ぐ労苦も大してかけていない――と思っていたことをピタリと言い当てた」。第9章「労働所得の格差」には、「長い目で見れば、労働に関する格差を減らす最良の方法は、労働力の平均生産性と経済全般の成長率を上げる方法と同じで、教育への投資であるのはまちがいない」とあるが、それだけでは不十分、と、おp

●市場経済の論理と政治の論理 http://www.rieti.go.jp/jp/columns/a01_0416.html
「市場」が、「救命ボートのジレンマ」を解決する力を持リ合わせないのは、その通り。「救命ボートのジレンマ」を解決するのは、経済学ではなく、政治思想。

●日本企業の中国市場からの撤退は経済の発展モデルの限界を示唆? http://news.livedoor.com/article/detail/9812034/
政治が影を落としている、というより、あくまで算盤勘定、中国経済の減速や中国での人件費・生産コストの上昇など、多くの要素が日本企業を東南アジア諸国連合(ASEAN)各国へと向かわせている。

●中国経済の構造転換と都市化の進展と課題【講演資料】 http://jp.fujitsu.com/group/fri/downloads/events/other/20150205zhao.pdf
二桁成長の段階は確実に終わった(=経済の新常態(ニューノーマル))。中国自身が、経済と産業の構造転換を意識し、動き始めている。「コンクリートから人へ」の、かつての日本の民主党のキャッチフレーズを目標に掲げ(=新型都市化(「新型白鎮化」)、都市のクオリティ向上と、ヒトの都市化に邁進。

●中国市場の構造変化と日本企業のチャンス拡大 http://www.canon-igs.org/column/network/20150204_2940.html

内需が拡大するいま、一人当たりGDPが1万ドルに達した都市をめがけた事業構想を形作るべし、と。

●中国:地方政府から見たニューノーマル~失速する資源・重工業大省をどうするのか? http://www.dir.co.jp/research/report/overseas/china/20150220_009480.pdf
一人当たりGDPが1万ドルを超えていく都市はいいとして、経済と産業の構造転換の中で、石炭など資源や鉄鋼・セメントなど重工業を中心とする地方都市部はどうなるのか。

●韓国経済に「崩壊」の兆しか・・・財閥偏重の「歪んだ経済構造」 http://news.biglobe.ne.jp/economy/0217/scn_150217_4596039885.html
サムスンと現代を中心とする10大財閥が韓国の国内総生産(GDP)の約70%を占める構造。

●韓国経済を悩ますアキレス腱 財閥二極化、市民生活しわ寄せの影 http://www.marubeni.co.jp/research/report/political_economy/global/data/Diamond131112ST.pdf
労働者の28%を占める自営業者の所得はマイナス成長のまま。加えて不動産価格の下落が続く中、ローンの重しが家計を圧迫している。

●【韓国】大企業に対する規制を強化:立法情報 http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_8320921_po_02570108.pdf?contentNo=1
財閥企業の中小企業に対する不公正な取引状況を是正することが、朴槿恵政権の喫緊の課題。公正取引委員会の専属告発権、フランチャイズ事業の加盟店事業者保護、グループ内取引規制及び下請取引の是正に関する法改正が実施されている。

┃Others あるいは雑事・雑学
● 『日本経済新聞』の《経済教室》欄で「イスラーム国」の背景とそのメカニズムを解説しました http://getpocket.com/a/read/830356339

●『すべては1979年から始まった』今を読み解く「市場」と「宗教」の連立方程式 http://honz.jp/articles/-/41159