●「教えない」教育法~生物も文化も、進化は不完全さから

D:学習・教育のデジタル化と変容する知の体系

●「教えない」究極の教育法~生物も文化も、進化は不完全さから http://diamond.jp/articles/-/71304
「ポストモダン」の課題の解は、採集狩猟民に訊け。狩猟採集民における「教示の不在」が最近話題になっている。つまり「教えないが、見させて学習機会を与える」がポイント。「ネアンデルタール人は滅び、ホモ・サピエンスは生き残った。それはどんな学習能力・方法の差によるものか」が現在研究されているが、わかってきたこと=「ヒトには生物的な進化と、文化的な進化があります。どちらも「情報伝達が完璧」だと、進化そのものが起き」ない。ヒトの文化の進化は、その模倣能力の高さではなく、実はその不完全さ(=遊びの余地)によって加速されていた。


●使う言語が「世界の見え方」を決めている http://wired.jp/2015/05/18/language-changes-your-view-of-the-world/
言語と思考は互いに結びついていて、世界を知覚する際に、わたしたちは自分が使う言語の影響を受けている。たとえば、ドイツ語を母国語とする人は、人物の行為だけでなくその目的も一緒に描写する傾向がある。その一方で、「ing」系を持つ英語圏の人は、行為そのものだけに注意を集中させる傾向を持っている。

●世界の校庭をまとめた写真集「Playground」(とそこに隠されたストーリー) http://wired.jp/2015/05/19/james-mollison-playgrounds/
「ベツレヘムの学校の子どもたちは銃弾から身を守る分厚い壁の向こうで休憩時間を過ごし、東京の子どもたちは7階の屋上で遊びまわる」。



●平成26年度『朝の読書』の人気本調査結果発表 http://www.tohan.jp/news/20150508_514.html
中高生が「朝の読書」で読んでいる本はKADOKAWAの圧勝、中学生では22作中10作、高校生では22作中12作がKADOKAWA。なぜなら中学生と高校生で目に付くのが、ライトノベルだから。(明細 http://www.tohan.jp/news/upload_pdf/H26_asadoku-best.pdf

●凸版印刷、自治体単位で校務情報化を支援する校務支援システム・パッケージ http://news.mynavi.jp/news/2015/05/18/102/
「校務」までカバーした、教育システムのデジタル化が期待されいている。

●電子教科書 広義の http://society-zero.com/chienotane/archives/1114
広義の電子教科書には三段階がある、最後は「校務」との連結。

●電子教科書 狭義の http://society-zero.com/chienotane/archives/1093
義務教育課程で行われている電子教科書論議と、大学で行われているそれとではズレがある。

●デジタル教科書|EdTechPedia http://society-zero.com/chienotane/archives/1350
これから議論が深められるのは「学習者用デジタル教科書」。指導者用デジタル教科書は意外なことにすでに長い歴史、ノウハウの蓄積が検定教科書会社の側にある。

●Windows 10のエディションは全7種、法人向けは「IoT」「教育」を含む4種類 http://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/20150514_701916.html
Chromeが米国で教育市場に浸透している。その向こうを張ったか。Windows 10 Educationでは、Windows 10 Enterpriseをベースに、教師や生徒、管理者など学校機関に必要な機能を追加している。Windows 10 HomeとProを利用している教育機関関係者や学生は、Windows 10 Educationにアップグレードできる。

●新会社「Z会ラーニング・テクノロジ」を設立のお知らせ http://www.zkai.co.jp/home/about/corporate/press/20150519_zlt.html
学校・教育委員会が対象。ICTを活用した高度で高品質な教育サービスを総合的に提供する合弁会社の設立。「教材のみ、情報端末のみ、学習システムのみの提供では解決できなかった学校の課題を、ICTを活用した教育に関わる全てを総合的に提供することで解決して」いく、と。

●『フォレスト』『ネクステージ』など桐原書店のベストセラー教材で学べる無料アプリ https://www.value-press.com/pressrelease/141924
高校生の「6割」がスマホで勉強。そんな時代への対応。「読む」「聞く」「話す」をトレーニングできる「音読ツール」、単語の暗記や例文の暗唱などに最適な「暗記カード」、4択・穴埋め・並び替え問題に挑戦できる「即戦クイズ」を搭載。

●学研 2020年までの教育コンテンツプラットフォーム戦略 http://www.slideshare.net/JEPAslide/ss-48338773
教育のICT化については、私的セクターの方が動きが早い(小中高生向け塾、保育園)。公共図書館向け電子図書館は、県立クラスは今後急速に普及しそう。だが市町村立クラスはむしろ有償・無償問わず地域に貴重な、また必要な資料をアーカイブする「電子ライブラリー」に需要がある。
(【セミナー備忘録】 http://society-zero.com/chienotane/archives/1408

●知的障害・発達障害のあるお子さんのための教材を揃えたい!(鈴木あづみ) https://readyfor.jp/projects/kobetsu-ryouiku
クラウドファンディングサービスを使った、試み。

●オンライン講義のMOOCが大学に取って代わることができない理由 http://jp.techcrunch.com/2015/05/19/20150517why-is-the-university-still-here/
MOOC失敗論。ちょっと早計な気もするが。「MOOCの教育プロダクトとそれを用いて学習する過程に、ユーザーのモチベーションを維持し、学習の意義を提供することに失敗したため、大学のように人々を学習に集中させ、教育を施すことができなかった」。「自発的なモチベーションと環境がないと、オンライン教育プロダクトは効果を発揮しない」。「EdTechは急いで達成できるものではないようだ。買い物やオンラインで人と交流するのとは違い、多くの人にとって学習することは自然とできる活動ではない。学習サイトを作れば、勝手に人がやってくると考えるのは早計だ」った。